組込みシステム


– 組込みシステムの例

組込みシステムとは各種の機械・機器に組み込まれて,その制御を行うコンピュータシステムです.
組込みシステムの制御の例を下に記します.

機械・機器制御
自動車・ブレーキ(ブレーキペダルの操舵量に応じてブレーキをかける)
・レーンキーピングアシスト(レーン内を走るように補助)
・自動運転(運転制御・障害物を検知して回避)
エアコン・指定した温度になるように制御
・カメラで人がいるかを検知して,省エネ制御
炊飯器・指定した時間にご飯が炊きあがるように制御
給湯器・指定した水量や水温になるように制御

近年はありとあらゆる物がコンピュータ制御になっており,組込みシステムの利用範囲が拡大しています.
身の回りでコンピュータが入っていない機械を探しても,なかなか見つからないのではないでしょうか.
従って組込みシステムの学習,及び研究を行うことの重要性も増しており今後も拡大していくと考えられます.

– 組込みシステムとリアルタイム性

リアルタイム性とは,出力結果が得られるまでの時間を正確に見積もることができる性質のことを指します.
もちろん,出力結果は正確でなければなりません.
例えば,スイッチを押してから必ず1秒以内にランプが点灯するというシステムがあれば,それはリアルタイム性を持ったシステムであると言うことができます.
このようなリアルタイム性を持つシステムのことをリアルタイムシステムと呼び,組込みシステムはその性質上,多くの場合においてリアルタイムシステムであることが要求されています.
ブレーキを踏んでから実際にブレーキがかかるまでの時間が(ゲームのロード時間のように)大きく遅延する可能性があるような自動車に乗りたいとは思わないでしょう.

– OS・リアルタイムOS

OS(Operating System)とは基本ソフトウェアとも呼ばれている,コンピュータの操作やアプリケーションの実行を行うために必要なソフトウェアです.
身近なものとして,WindowsやmacOS,iOSなどが挙げられます.
WindowsやiOSなどのOSは汎用PC(スマートフォンを含む)での利用を想定しており,多種多様な機能を持つ反面OS自体のファイルサイズが大きいことやリアルタイム性の保証はしていないなどの特徴があります.
それに対してリアルタイムOSは名前の通りリアルタイム性を持つOS,つまりタスクを決められた時間内に終える事ができるOSのことを指します.
リアルタイムOSは主に組込みシステムで利用されています.
本研究室ではリアルタイムOSに関する研究も行っています.

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